TRUMPF社製TruPulse nano H type パルスファイバーレーザーは、M2値が2.5以上3.5以下のマルチモードファイバーレーザーです。このレーザーはMOPA方式での発振方法のため、高周波数で高ピークパワーを維持することができます。
最大の特徴は、Pulse Tune機能で、”HS”タイプの場合、20種類以上のパルス波形から用途に応じて任意にパルス波形を選択して使用することができます。例えば70Wモデルの場合、1.27mJのパルスを55kHzで発振することができますが、一方で1500uJのパルスを458kHzで発振することもできます。この時のピークパワーは前者では25kWですが、後者の場合でも11kWとなり、高周波数で10kW以上の高ピークパワーのパルスを発振することができます。
このPulse Tune機能により、1台のレーザーで切断・深堀・マーキング・クリーニング・溶接等の様々な用途に使用することが可能です。さらに、どのモデルの冷却方法も水冷式ではなくファン空冷式となるため、チラー等の付帯設備を必要としないこともメリットの一つです。尚、パルスレーザーではありますが、全てのHタイプレーザーはCW発振も可能で、対象物の加熱用光源としても使用することが可能です。
モデル | TruPulse nano H type | |
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波長 | 1059-1065nm | |
M2 | 2.5-3.5 | |
平均パワー | 40W | 70W |
PulseTune機能 | 有り(HS) *1 | 有り(HS) *1 |
ビーム伝送ケーブル長 | 3/5 m | |
ビーム伝送オプティック/コネクター | ILOC/ILLK | |
パルスパラメータ― | ||
最大ピークパワー | >28kW | >25kW |
最大パルスエネルギー | >1.3 mJ | >1.2 mJ |
繰り返し周波数 | 1-1000kHz | 1-1000kHz |
パルス持続時間 | 10-240ns | 11-250ns |
PulseTune波形 | 24 | 24 |
CWモード | 〇 | 〇 |
CWモードでの変調範囲 | 1-100kHz | 1-100kHz |
出力パワー安定性 *2 | <5%p-p | <5%p-p |
冷却方式 | 空冷 | |
環境要件 | ||
温度範囲 | 0-45℃ | 0-40℃ |
相対湿度範囲 | 5~95%RH(結露なし) |
*1 HS(High Specifications)シリーズ:パルス幅可変、25パルス波形、高い操作性、CW変調機能、パルス繰返し周波数 最高1MHz
*2 平均出力パワー、波形0、最大パルスエネルギー、全動作の温度範囲で測定。 ビーム伝送ケーブルが長いモデルでは、記載されているよりもピークパワーが低くなることがあります。